非常用持ち出し品の中に余裕があるのであれば、長い髪を束ねるときに使う髪ゴムを入れておくといろいろと使えて便利です。
普通の輪ゴムに比べると丈夫で絡みにくく長持ちな上、輪ゴムと同じように使えるため、ものをまとめたり、縛ったり、固定したりと使い勝手がいいアイテムです。
輪ゴムに比べると値段は高いですが、切れる心配をしなくてもいいというのは、ストレスがかかりやすい災害後の生活においては結構大切なことなのではないかと思います。
また、普段は気にならない長い髪の毛も、洗髪できない状況が続くとうっとうしくなることが多いようですが、そういったときにも髪の毛をまとめればうっとおしさは軽減されます。
その特性上、輪ゴムのような滑り止めの効果は期待できませんが、ちょっとしたあれこれに使える髪留め用のゴム、準備しておいて損はないと思います。
カテゴリー: 非常用持ち出し袋
非常用持ち出し袋に関するあれこれです。
防災ポーチと防災ボトル
手軽に持ち歩ける防災アイテムとして「防災ポーチ」というのがあります。
マスクやエマージェンシーブランケット、お手拭きや懐中電灯、ホイッスルなどが小さなポーチに入っているのですが、最近は防災ボトルというのが発売されています。
プラスチックの飲料用ボトルを収納容器につかって、中に防災ポーチと同じようなアイテム類が収められているもので、防災ポーチに比べると場所を取りますが、重要な問題の一つである「水」を確保する容器がついている非常に実用的なアイテムだと思います。
学校や外回り用のカバンであまり大きな空間が確保できない場合には防災ポーチ、お出かけカバンなどで収納に余裕があるのであれば防災ボトルと、持ち歩くカバンに併せて作ってみるといいと思います。
どちらもあまりたくさんは入れられませんので、必要と思うアイテムを厳選し、どこにでかけるときでも最低限の防災用品が備わっているようになっているといいですね。
ちなみに、12月18日に開催する「持ち出し用防災セットを作ろう」では、ポーチかボトルのどちらかを入れ物に選んで作成を行います。イメージがしにくかったら、そういった企画に参加して確認してみるのもいいと思います。
【活動報告】防災講習会で非常用持ち出しについての講師をしました
去る11月19日、益田市の市民学習センターで開催された南町自治会様・同自主防災組織様の防災講習会の一コマで非常用持ち出しについて講師をしました。
災害時、自分の避難が完了してから支援物資が届きだすまでは自分の持ち込んだ非常用持ち出し品を使ってしのがなければなりません。
その際にどのようなものを用意しておくのかやちょっとしたコツなどについてお話をしました。
皆さん熱心に聞いていただき、こちらの説明がいざというときに備えた非常用持ち出しを上手に作るための参考になるとよいなと思います。
お声がけくださった南町自治会の皆様にこころからお礼申し上げます。
なお、当日カメラを忘れて写真がありませんことをご了承ください。
【お知らせ】「持ち歩ける防災セットを作ろう」を開催します。
来る12月18日(日)に益田市の市民学習センターにて、ワークショップ「持ち歩ける防災セットを作ろう」を開催します。
当日は普段のカバンに入れておくことのできる防災グッズを選んで自分だけの持ち歩ける防災セットを作ってみます。
また、よくある防災グッズを実際に使ってみたり、選ぶ時のコツなども考えていきたいと思っています。
詳しくは画像のチラシをご確認ください。
資材の準備の都合上、できるだけ事前申し込みをしていただけると助かります。
興味のある方のご参加をお待ちしております。
使うか使わないか、使えるかどうか
非常用持ち出し袋のことは防災の話をするときには必ず出てくるものですが、あなたは準備をしていますか。
市販品もさまざまな種類や内容で作られていて、それさえ備えれば準備ができたような感じがして安心できます。
もちろん、一つ一つ自分が吟味したアイテムで作る非常用持ち出し袋なら、何が入っているのかが把握できているので安心できます。
ただ、どちらにしても大切なことが一つ。
それは「そのアイテムはちゃんと使えますか」ということです。
非常用持ち出し袋ではさまざまな便利アイテムが入れられていますが、多機能すぎてどうやって使うのかわからないものや、それなんで入ってるのといったものがセットされていることがあります。
非常用持ち出し袋の一覧表には、基本的にそのアイテムをどうやって使うのかまでは書かれていないことが多いので悩んでしまうこともあるのですが、自分が使いかたのわからないアイテムは使わないと考えてください。また、居住環境によって備えないといけないアイテムもさまざまに変わっていきます。
市販品であれ、オーダーメイドであれ、非常用持ち出し袋を作る時にはそれがどんな時にどんな使い方をするものなのかをきちんと確認して、自分が納得してからアイテムに加えるようにしてください
【試してみた】牛丼缶を食べてみた
牛丼缶というのがあります。
牛丼で有名な吉野家さんが販売しているものですが、「非常用保存食」となっているとおり、災害時の食事としても使えるように冷たいままでも食べられるようになっているそうです。
冷めた牛丼というとべっとりとして油が固まっていて食べられないという印象なのですが、本当においしく食べることができるのか。
気になったので買って食べてみることにしました。
お値段は、牛丼として考えるとかなり高いですが、非常食として考えたら妥当かなと思うくらい。
缶切り不要のプルトップ缶で、開けるのは簡単です。
開けてみると、イメージしたような冷たくなった牛丼が登場。
温めたほうがよかったかなと思いながら、食材を箸で持ち上げてみると、案外と簡単に持ち上がります。
たれはごはん全体にまぶされているような感じです。
食べてみると、最初の一瞬、油のざらっとした触感を感じるものの、口内の体温で油が溶けてちゃんと牛肉の味がします。
非常食なので、栄養のバランスを考えてのことだと思いますが、ご飯は麦飯。食感はプチプチします。
筆者は麦飯が大好きなのでご機嫌でしたが、苦手な人は食べにくいかもしれません。それくらいしっかりと麦飯です。
おやつくらいの分量かなと思っていたのですが、食べてみると結構満足感があります。ご飯が麦飯なのでしっかりと噛むというのもあるのかもしれません。
缶詰なので、汁漏れを気にせずどんなところでも食べることのできる牛丼。
麦飯好きな人、牛丼好きな人は非常食として一度試してみてはいかがでしょうか。
吉野家 缶飯牛丼12缶セット【非常用保存食】【常温配送/冷凍同梱不可】【送料無料】価格:9,180円 (2022/11/8 20:33時点) |
睡眠をしっかりとれる準備をしておこう
最近の市販品の非常用持ち出し袋には、かなりの高確率で寝るときに使用するエアマットが入っています。
これは避難所または避難場所で睡眠をとる必要がある時に床との間に空気による層を作ることで、寝る姿勢を楽にすると同時に床からの冷気を防ぐ断熱と、床に舞っているほこりを吸い込む確立を少しだけ減らせるという効果があります。
ただ、これだけでは快適な睡眠には程遠く、寝袋や毛布、あるいは布団など自分がしっかりと眠ることのできるための道具を追加しておく必要があります。
一日だけならエマージェンシーシートでもなんとかなりますが、やはり専用に作られた寝具にはかないませんので、できるだけ快適に過ごすためにもしっかりとした準備をしておきましょう。
また、避難所では防犯上夜間も照明がついているので非常にまぶしいですし、周囲の知らない人のさまざまな生活音が聞こえると寝にくいところがあります。
そこで、アイマスクや耳栓などを準備しておくと、寝るときにある程度の快適さは担保されると思います。
余裕があるなら、自立型のテントを持参しておくと、場合によってはテントを展開して中で寝ることもできるのでさらに快適になります。
非常時において、給水、食事、排せつと並んで睡眠は自分の体調を保持するために非常に重要なものです。
平時に、どんな道具なら自分が快適に寝られるのかを調べておいて、非常時に備えて準備をしておいてくださいね。
【終了しました】第2回「はじめての防災キャンプ」を開催します
2022年11月5日から6日に、島根県益田市の北仙道公民館で「初めての防災キャンプ」を開催します。
これは実際に体育館で宿泊をして、避難生活で起きそうなさまざまな出来事を体験したり、防災活動を学んだり、近くを散策して自然観察をしたりするもので、8月に開催した第1回は参加者に好評をいただきました。
新型コロナウイルス感染症の蔓延で参加できなかった方や参加した方から「次回はいつやるの?」というお問い合わせをいろいろといただきましたので、冬に向けて第2回を開催することとしました。
対象は小学生、中学生で、地域は限定しません。
先着15名となっておりますので、興味のある方のご参加をお待ちしております。
また、当日のお手伝いをしてくださるボランティアも募集しています。
短時間でも手伝ってくださる方がおられれば、事務局までご連絡いただければと思います。
食材管理はしっかりとしておこう
非常用持ち出し袋や防災ポーチの中に入っているものは割とよく点検するのですが、備蓄庫に入っている食料品はあまり点検していません。
というのも、我が家では備蓄庫のものはローリングストックということで普段の生活の中で管理しているということになっていて、期限切れは起こさないと考えていたからです。
もちろん、長期保存できるものばかりなので、あまり気にしていないということもありますが、先般、久しぶりに中の片づけをしてみたら、期限間近、期限切れのものがごろごろと出てきてびっくりしました。
普段ローリングストックをしていると考えていても、日ごろの調理ではあまり使わないものは、そのまま備蓄され続けます。魚などは普段は生のものを普通に使っているので、なかなか缶詰の出番がないということもあります。
また、大好きだけど高価でなかなか食べられなかったというのもありました。
缶詰はともかく、他のものは劣化が進んでいくので、思い付きで消費のディキャンプをすることに。
「これ、どうやって使う気だったっけ?」と買った当時のことを思い出しながら、調理しておいしくいただきました。
非常用持ち出し袋や防災ポーチの中身は意識することが多いと思いますが、普段使いしているはずの備蓄品も、時にはチェックすることが必要だなと思いました。
避難所のごはんの現実
非常用持ち出し袋を作っておいて、避難が必要な時にはそれを持っていくということは、災害が起きるたびにさまざまなところで言われていることですが、でも、実際に自分が対象になると何も持たずに身一つで避難する、あるいはいつものカバンだけ持って避難するという人がまだまだたくさんいらっしゃいます。
災害が発生した後での避難の場合には仕方がありませんが、避難所に避難した後、避難所には何もないということを初めて知る方もたくさんいて、そこで揉めることも多いです。
毎回ここでも書くことですが、避難所には原則として何もありません。
毛布や非常食の備蓄はいくらかあるかもしれませんが、避難者全員に行き渡るようなものはとてもありません。
そんななかで、自分の居場所や生活を確保していかないといけないので、かなり厳しい条件になっているということを理解しておいてください。
居・食・住のいずれも厳しいのですが、今回はごはんについてのリアルです。
地震のように突然発生する災害ではなく、大雨や台風などであらかじめ避難ができるような災害の場合には、自治体および避難所によっては避難食ともいうべき軽食が支給されることはあります。
菓子パン、おにぎり、お茶、水またはスポーツドリンク。これが提供されるものの全てです。
当然アレルギー対応などは考えられていませんから、アレルギーを持っている人はそれらを食べることには覚悟が必要になります。
そして、避難が長時間に渡る場合、食べられる避難食は毎回同じものになるので、だんだんと食べられなくなってしまう場合もあります。
特に高齢者の方にはそれが顕著にでますが、あらかじめ自分が食べるものを用意しておかない限りは、与えられるものでやっていくしかありません。
災害後は、通常の物流は止まりますので何もしなければ、数日間は食べるものがない生活になります。
やがてプッシュ式で送られてくるのはお弁当になりますが、油ものや練り物などで占められよく冷えた(たまに凍ったままの)お弁当が三食となります。
正直なところ、これではどんなに元気な人でも体調を崩すよねと言いたくなるような不健康な食事が数週間、下手するとひと月以上続くことになりますが、それが理解できているでしょうか。
そんなとき、自分の好物が一つでもあれば、随分と気分が変わると思います。
非常用持ち出し袋に入れておく食料品には、そういったものも入れておく必要があると思っています。
自分が好きな味付けの防災食を準備しておいて、同じ食事が続くときには追加して目先を変えたり、不足するビタミン類や繊維質のものを加えておいたり。
人口が少なかったり、農業地域なら自分たちでの毎食の炊き出しもできると思いますが、そうでない場合には、しっかりと備えておくようにしてください。