大雪に備える

 今年の冬はホワイトクリスマスになるかもしれないという予測が出ていますが、その後の天気はかなり激しいものになりそうだとも予測されています。
 大雪になると、あらゆる交通が麻痺するのは予想されていると思いますので、急がない用事であれば、お出かけはしないほうが無難です。参考までに、島根県作成の動画を添えておきます。

 ところで、家にいる場合でも、停電が起きる可能性がありますが、あなたのおうちの暖房器具はどのようなエネルギー源を使っているでしょうか。
 もしも電気のみである場合には、停電に備えて冷えないための準備をしておいたほうがよいと思います。
 それなりの蓄電池を準備しておけば、電気座布団や電気毛布であれば蓄電池を使って熱を作ることができます。
 コンロがIHしかないのであれば、カセットガスコンロを準備しておくと、いざというときに湯たんぽが作れますし、調理もできて暖かいものが安心して食べられます。
 普段使いするものに少しプラスすることで、生活の質を必要以上に落とさなくて済みますので、寒さをしのぐための対策について、大雪になる前に備えておいてくださいね。

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大地震の予測と占い

 大地震が来る可能性の予測や「大地震が〇月〇日に起きます」といった占いなどが出される度に「来るぞ」といった風潮になるのが不思議で仕方ありません。
 大地震の予測は、あくまでも起きる可能性があるということで、地震の起きる確率を〇〇%と出してはいますが、0%でなければ起きるかもしれないと思えばいいだけの話で、例えば30年以内に70%の確率で大地震が起きるといっても、30%は起きないかもしれないのですから、そんなに神経質になる必要はありません。
 ただ、起きるとわかっているのですから、耐震補強や逃げる準備などは当然やっておかなければいけないはずなのですが、騒いでいる人達は案外と備えていないのではないでしょうか。
 「また外れた」といって喜んでいる人もいますが、まずはご自身の備えを確立して、その上で怖がったり喜んだり楽しんだりしていただければと思います。
 日本列島に住んでいる以上、地震はどこにいても必ず遭遇します。規模の大きなものに出会う可能性も高いと思います。
 ここまでさまざまに「起きる!」と言われているのですから、起きた後の「想定外」はあり得ません。
 自分自身が生き残り、生き続けることができるための備えを、きちんとしておくようにしてください。

災害時に助けてもらえる人になるには?

 災害時に助けのいる人達については、各地区の作る地区防災計画の中の個別避難計画により対応を決めることになっています。
 とはいえ、地区防災計画が作られていないところが圧倒的に多いですし、個別避難計画についても同様で、作らないといけないのはわかっていても、対象者が多くてなかなか先に進まないというのが実際のところなのかなと思っています。
 でも、何もしないままでは災害時に助けてもらうことはできませんから、なにか助けてもらうための手立てを考えておく必要があります。
 今回は災害時に助けてもらうためにはどうすればいいかを考えてみたいと思います。

1.存在をアピールしておく

 同じ町内に長いこと住んでいても、意外と知らない顔がたくさんあるものです。
 そして災害時に知らない人は絶対に思い出してもらえませんから、まずはあなたの存在をアピールしておくことが大切です。
 そのためには、天気の良い日だけでいいので近所を散歩し、出会った人には必ずあいさつをして何か一言添えること。
 話の時間の長さよりも、話をした回数で人を覚えるという方は多いのではないでしょうか。
 ちょっとした会話をすることで、相手があなたに興味を持ってくれ、近所に住んでいることを認識してもらえば、第一段階は完了です。

2.助けて欲しい内容を整理しておく

 一口に「助けてほしい」と言っても、それだけでは助ける側は何をしたらいいのかがわかりません。
 1から10まで全部やらされると思うと、誰でも面倒くさいと感じるのでは無いでしょうか。
 そのため大切なのは「自分で出来ることとできないことを整理しておくこと」です。
 例えば、外は歩けないけれど家の中の移動はできるというのであれば、いざというときには玄関まで出ているから避難をさせてほしいと具体化すると、助ける側は何をすれば良いのかわかるので手伝いがしやすくなります。
 また、あなたが出来ることによっては、助けてもらいたいあなたが誰かを助けることができることがあるかもしれません。
 繰り返しますが、できることとできないことを整理してできない部分を具体化し、それを助けてもらうように伝えるようにしましょう。

3.助けて欲しい人に声をかけておく

 無理にご近所でなくてもいいかもしれませんが、いざというときに備えて、自分が助けて欲しい人にあらかじめ助けて欲しいとお願いしておきましょう。
 一人では無く複数の人に頼んでおくと、助けてもらえる公算が高くなります。

4.助けてあげたいと思う人になる

 これが一番重要で、一番難しいところなのですが、周りの人が気になって助けてあげたくなる人になっておくと、何か起きたときに真っ先に気にしてもらえます。
 毎日のほんのちょっとしたことで好感度を上げておくと、いざというときに助けてもらえます。

 他にもいろいろとあるとは思うのですが、共助で考えると、どうしても地域の他の人との良好な人間関係を作っておく必要があります。
 さまざまなしがらみがあっていろいろと難しい部分はあると思いますが、少しだけで良いので周りが助けたいと思うような人になれるといいですね。

想定外に備える

 災害は想定外の連続だと言われることがあります。
 確かに、様々な対処を準備していても、予想できないことはたくさん起きますし、事前に準備していても結果としてピントがずれているものになっていることもあります。
 ただ、災害大国である日本はさまざまな災害の経験知がありますから、それらを上手に活用することで想定外を減らすことはできます。
 現在さまざまなところで作られているBCPは、本来予測されるさまざまな事態で普遍的な部分を手順化することで、予測できる部分に備えるという性格のものです。
 ただ、このBCPはどうにも両極端になっているようで、誰でも出来る手順書を作成しているところから、「責任者に確認すること」のオンパレードになっているものまで本当にさまざまです。
 災害では想定外は必ず起きますが、想定されていた事態に対処できていないと、そこからまた想定外が生まれて収集がつかなくなります。
 想定されるような事態は、解決策も事前に用意できますから、手順書を作って誰がその対処をしても大丈夫なようにしておくことで、本当に最初から想定外な事態に対処すべき人が専念できます。
 発生するさまざまな事態をまだ被害の小さなうちに対処していくことが、素早い復旧には必要です。
 作業手順を細かく仕分ければ、殆どの対処は誰にでもできるようになります。
 BCPは、その作業手順書の集合体なのです。
 全ての業務を可視化することで、作業工程や手順がわかり、やるべきことに悩む必要がなくなります。
BCPを作るときには、必ず「何をしなくてはいけないのか」と「どのようにするのか」をしっかりと把握し、できる限り細かく手順を決めておくことをお勧めします。

輸送を軽視しない

 災害が発生して大規模な被害が発生すると、国からプッシュ式と言われる支援物資のお届けが行われます。
 必要なものを必要な場所へ限りなく早く、というのがこのプッシュ式の目的ではあるのですが、残念ながら被災地までは届いても被災者までは届かないというのが殆どの自治体の現状です。
 支援物資は被災者に届かなければ意味がありません。
 では、被災地まで届いた支援物資はどうやって被災者に届くのでしょうか。
 通常は中間物資集積場所(以下「デポ」といいます。)が作られて、国からの支援物資はそこへ届きます。
 そして、そこで仕分けされて各避難所などの持つ物資集積所(以下「地区物資集積所」といいます。)へ送られ、そこでさらに仕分けされて被災者に届くことになっています。
 それでは、これをシステム的に設計している地方自治体の防災計画がどれくらいあるかというと、非常にお寒い状況で、デポと物資集積所の輸送手段については全く考えていない地方自治体もあります。また、考えている自治体でも、宅配業者などと協定を結んでいて、その輸送力を使って輸送する計画にしているので、業者に丸投げ状態。
 業者はいつの段階でどこから何がどのようにくるのかを把握できていなければ、受け入れ計画を立てられませんし、業者の施設をデポとして利用する計画になっている場合、発災時点でその施設の中に置かれている荷物をどのようにするのかは考えられているのでしょうか。
 デポになるであろう施設は防災計画に明記されていますが、デポから地区物資集積所への輸送手段は特に書かれていないことが非常に多いのです。
 被災地でまず最初に不足するのは輸送力ですから、届けられるのを待つのではなく、最悪デポまで受取に出向くような動きが必要になってくるかもしれません。
 田舎の場合であれば、最悪地元の軽トラックなどを使うことが可能だと思いますが、それにしても事前にその軽トラックを動かすための燃料や保険、何か起きたときの補償などを決めておかないと、後で揉める元になります。
 物資は放っておいたら勝手に運ばれるわけではありません。
 デポと地区物資集積所、そしてそこから被災者の手に渡るまでの輸送手段についても、自治体の防災計画や地区防災計画の中で考えておきたいですね。

避難は大丈夫?

避難レベル4の高津川。これ以上水位が上がると橋が水没する。こんな状態で橋を渡っての避難は危険。

 気象災害が起きそうな予測が出ると、被災する可能性のある地域の人に対して避難指示が出されますが、あなたは自分の避難先について決めていますか。
 また、避難するための経路と方法をきちんと決めていますか。
 自治体から避難指示が出されたときにいくつかの避難所が避難先として開設されますが、お住まいの場所によってはその避難所に避難するのに、例えば氾濫するかもしれない川にかかっている橋を越えたり、土砂崩れするかもしれない崖の横を通るなど、発生が予測されている災害で危険な状態になりそうな場所を通らなければいけない場合ががあります。
 避難レベル3での早めの避難開始であれば危険度は低いですが、避難レベル4での避難となると、避難経路に危険が生じる可能性について考えておかなければなりません。
 そして、避難は避難所に行くために行うのではなく、あなた自身の身を守るために安全な場所へ移動するものです。
 もしも自治体が開設した避難所に行くのに危険が伴いそうなら、近くの安全な場所を選んで避難してください。
 また、そもそもあなたに避難が必要な災害なのかも、ハザードマップや地域の地図を見て確認しておくようにしましょう。
 日本は災害列島であり、どこにいてもなんらかの災害は必ず起こりえます。
 何も無いときだからこそ、非常時に備えて地図を見て、避難先や避難経路を決めておくようにしてください。

車と道路の冬支度

 山頂のほうでは雪が観測されるようになり、山沿いの道ではみぞれも降ったりしてきていますが、車の冬支度はお済みですか。
 夏タイヤをスタッドレスタイヤに履き替えることや、ウォッシャー液の濃度を変更するといった機械的な作業に加えて、冬場に山越えをする方については念のためのタイヤチェーンの確認と、不幸にして動けなくなった場合の生存対策、例えば毛布やカイロ、水や非常食などもしておいてくださいね。
 ところで、道路の冬支度も進んでいますから、冬期通行止めの路線の閉鎖が進み、冬季限定の道路カメラの運用も始まって道路の降雪、凍結の有無などをインターネットで見ることができるようになりました。
 お出かけの際にはそういった情報もしっかりと取得して、状況に応じてさまざまな準備を進めておいてくださいね。
 ところで、冬場に急カーブの続く場所や凍りやすいところ、傾斜の厳しい場所などでは冬タイヤ規制が行われますが、いくつかの条件が揃うとタイヤチェーンを装着していない車は走行ができないチェーン規制区間も存在しています。

タイヤチェーン規制の表示。この看板が出ると、タイヤチェーンの装着が必須となる。


 近くでは浜田道の「大朝IC~旭IC」間。それから国道54号線の赤名峠も対象になっていますから、そういった道路を利用する人はきちんと備えておくとともに、万一の通行止めに備えて一般道の確認もしておくといいと思います。
 それから、タイヤチェーンは持っているだけでは駄目ですから、チェーンの点検もかねてシーズン前に装着の練習もしておくようにしてください。
 いざというときに困らないように、しっかりと準備しておきましょう。

島根県道路カメラ情報(島根県のウェブサイトへ移動します)

子どもの世話ができますか

スプーンで飲んだり食べたりできるかどうか知っているだけでも大事

 あなたがもし親で、小さな子どもが居るとしたらと考えてください。
 あなたはその小さな子どもをどのようにお世話すると思いますか。あなた自身が全てのことを任せきりにされるでしょうか。それとも、誰かに任せきりにしてしまうでしょうか。あるいは、周囲の助けを借りながら自分でも頑張ってみるでしょうか。
 実は、その子のお世話を普段しているかしていないかで、災害後にどれくらい家族の生活が安定するかが決まります。
 というのも、普段は仕事や用事で子どもを誰かに任せることができていたとしても、災害時にはあなたが子どもの面倒をある程度の間みなくてはいけないことになるのです。
 そのときにあなたが一人ででも子どものお世話がきちんとできないと周囲や家族の間でさまざまなストレスが溜まってうまく行かなくなるのです。
 災害時には、さまざまな普段の状況が先鋭化して浮き彫りになります。
 いいことも悪いことも、災害という事実が隠れていたさまざまなことをさらけ出してしまうのです。
 子育てでも同様で、さまざまな事情で誰かに子育てを押しつけていたら、災害時にはそのしっぺ返しを受けてしまうことになります。
 生活リズムや、食事、排泄、そして表情の読み取りまで、普段見ていないものは非常時にも見ることはできません。
 最低限、育児の一通りはできるようにしておきましょう。
 そして、もしも周囲に任せきりの人がいるようであれば、30分でも1時間でもいいので、その人に子どもを預けて面倒を見させてください。
 実際に動かないと、口でどのように言っていても行動はできません。
 自分でやってみること、その人に任せてやらせること。
 どんなことでもそうなのですが、特に育児では普段からしっかりと関わっておきたいですね。

充電池と乾電池

 乾電池には大きく分けると一度しか使えない一次電池と、何度も充電して使える二次電池とに分かれます。
 一般的には一次電池を「乾電池」、二次電池を「充電池」と呼ぶことが多いようですが、繰り返して使える二次電池は環境負荷が少なくお財布にもやさしいということもあって、割といろいろなところで目にすることがあります。
 ただ、同じサイズのこの二種類の電池ですが、異なる部分もあるので取り扱い時には気をつけておく必要があります。

下が乾電池、上が充電池。どちらもパナソニック製だが、出力が異なっている。

 一番大きいのは出力の違い。一次電池では「1.5V」が殆どだと思いますが、二次電池では「1.2V」になっています。そのため、電池に出力を求めるような場合には、二次電池では力不足と言うことになりますので注意が必要です。
また、二次電池でもアンペアアワーが異なるものがあり、機械によっては動かなくなる場合もありますので注意してください。
余談になりますが、当研究所が使っているフィールドカメラで充電池の種類によっては動かなくなるものがあり、それに気づかなかったことから、現場に充電池を持参しているのに乾電池を買う羽目になったことがありました。
充電池をその機械で初めて使う場合には、あらかじめ動作確認しておく必要があるなと反省したのですが、その点乾電池はどれを使っても安定して機械が動いてくれます。
また、乾電池ではそのまま10年保存できるようなものもありますが、充電池では満タンにしたままだと劣化が早まってしまいます。
さらには回線がショートしたとき、乾電池はあまり影響を受けませんが、充電池では発熱して膨らんだり発火したりすることがあります。
環境の温度変化に強くショートにも強い乾電池。何度も使えて環境負荷の少ない充電池。
状況に応じて使い分けていきたいですね。

AEDにご注意ください

 いざというときに備えて設置されている「AED」。
 正式名称は「自動体外式除細動器」といって、心蔵がけいれんを起こしているような状態を正常化し、心蔵の正常な活動を再開させるために使う道具です。
 これは年齢を問わずに発症しますが、早期に除細動すればほとんど助かるため、誰にでも簡単に使えて除細動できるAEDが普及しています。
 さて、AED用のパッド、あるいは設定モードには「小児用」と「大人用」があるのですが、「小児用」と聞いて、あなたはどんな年齢の人まで使えると思いますか。
 医療関係では「小児」というと15歳未満を指すことが多いのですが、このAEDパッドの「小児用」は「未就学児」を指していて、これが緊急の時に判断を迷わす要因になっているようです。
 小児用パッドは大人用よりもパッドの大きさを小さくし、パワーを1/3にしています。未就学児に設定をあわせていることから、6歳から14歳までの子どもには「小児用」ではパワーが不足していて充分な除細動ができないのです。
 日本赤十字社や消防署などがやっているAEDの訓練では、パッドが大人用しか無い場合には未就学児にも大人用パッドを使っても問題ないとされていますので、判断に迷ったら大人用パッドを使うようにしてください。
 また、パッドが同じで本体の設定で小児用と大人用に切り替えるAEDもありますが、こちらも小児用は未就学児です。
 学校に行くようになったらAEDは「大人用」を使うこと。
 新しいAEDでは「未就学児」と「小学生~大人用」という書き方に変わってきているようですが、殆どのAEDでは「小児用」「大人用」という表示です。
 迷ったときは「大人用」。忘れないようにしてくださいね。