【活動報告】高津小防災クラブを開催しました

 去る6月16日、益田市立高津小学校で2021年度第2回目の防災クラブを開催しました。
 今回のテーマは「熱中症対策を考える」。
 「熱中症とは何か?」に始まり、「熱中症の症状」や「熱中症への対応法」、「熱中症にならないための予防法」などについてクイズを交えながら説明しました。
 後半では経口補水液を手作りしてみてもらいましたが、450mlに対して3gのスティックシュガーを9本(27g)という量にびっくりしていました。
 普段飲んでいる炭酸ジュースはもっと入ってるよというような話になり、麦茶とかお水がいいのかなといった質問が出たりと、微妙に食育のような内容になりながら経口補水液を作ってもらい、できあがったら試飲してもらいました。


 「スイカみたいな味がする」「べっこう飴?」「甘すぎて飲めない」など、さまざまな感想がでましたが、塩の加減(1.5g)を指のつまみ方で説明したので味がまちまちになってしまったようです。
 腐敗が怖かったので、完成後はみんな処分してしまいましたが、作り方を持って帰ってくれたので、家でも作ってみてくれるといいなと思います。
 暑い時期、子ども達だけで遊ぶこともあると思いますが、熱中症が起きないように、もし起きても重症化させないように、一緒にやった内容を覚えていてくれたらいいなと思います。
 参加してくれた子ども達、そして担当してくださる先生に感謝します。

助けられる人から助ける人へ

 災害時に備えて訓練をするわけですが、可能であればさまざまなシーンでけが人の想定をしてみるといいと思います。
 そしてけが人の救助や手当をすることで、どのようなシーンでどのような怪我をするのかというイメージができます。
 その際にどうすれば怪我をしないのかということも知っておいて欲しいと思います。
死なない、怪我しない、そして救助の手段や応急処置を知っていてそれをすることができるということは、助ける人を作ることにつながります。
 助けられる人がいなくなる世の中になることが理想ですが、救助・救援を求める人は必ず出ます。
 可能な限りそういった人を減らし、そしてできる限り助けることができる人を増やしていくこと。
 災害対策というのはそういう視点が必要なのでは無いかと思っています。

住宅用火災警報器の点検と交換

 住宅用火災警報器は、2006年に全ての家庭への装着の義務づけがされましたので、あなたのおうちにも設置されていると思います。
 ところで、その火災警報器、設置してから稼働点検はしたことがあるでしょうか。
 住宅用火災警報器には試験スイッチがついていて、年1回程度はそのスイッチを使って警報器が正常に動くかどうかの点検をしておく必要があります。
 火災警報器は一度設置されるとそのままという場合も多いと思いますが、知らない間に故障したり電池が切れていると言ったケースもありますので、きちんと点検をしておきましょう。
 一般的に、住宅用火災警報器の寿命は10年と言われています。
 2006年の導入時に設置したとすると、現在15年が経過していますので、点検がされていないといざというときに動かなかったり、誤作動を起こして大騒ぎになったりすることも考えられます。
 余談ですが、実は住宅用火災警報器に使っている電池の寿命も10年程度ということなので、「電池切れ=本体交換」と考えてもいいようです。
 あなたのおうちにある住宅用火災警報器、もしも設置して一度も点検していないようでしたら、とりあえず試験スイッチを押してみて下さい。
 正常に作動すればいいですし、反応が無かった場合には、早急に取り替えるようにしましょう。
 また、もしもおうちの火災警報器が100V電源を使うタイプであるなら、設置業者さんに確認をしてみてください。
 せっかくある住宅用火災警報器です。
 いざというときにきちんと仕事をしてくれるように、定期的な点検と状況に応じての交換を忘れないようにしたいですね。

「縁起でもないこと」を考える

 起きて欲しくない出来事に備えるような話をすると、大抵の場合「縁起でもない」といって話を中座させようとする人が出るものです。
 災害対策訓練などは、まさにこの「縁起でもないこと」の一つのためか、なかなか自主的に訓練に参加してくれる方は少ないというのが実情です。
 無理矢理訓練に参加してもらうと、ほぼ100%傍観者か批判者になって訓練にならないのもお約束。
 「やっても無駄」といった方もいらっしゃいますし、まじめに訓練している人をあざ笑ったり、馬鹿にしたりするのもよくある話です。
 そういった人達が被災してひどい目にあうのは、ある意味で「自己責任」ですから仕方が無いのではありますが、そういった方に限って「避難所に行けば全てが解決する」「何もしなくても全て自分以外の誰かが解決してくれる」といった自分に都合のいい幻想をいだいているので、被災した後にひどい目にあることがよくあります。
 災害は「考えなければ発生しない」とか、「正しい生活をしていれば被害に遭わない」といったたぐいのものではなく、日本に住んでいる以上どんな人も遭遇し、被災者になる可能性がある事象です。
 であるなら、その時に備えて想定し、準備しておくことは決して「縁起でもないこと」だとは言えないのではないでしょうか。
 それは今日、明日かもしれませんし、10年後、ひょっとしたら100年後かもしれませんが、いつかは必ず起きる。そう考えることは「縁起でもないこと」ではないような気がするのですが、あなたはどう考えますか。

経口補水液を作ろう

500mlの水に馬鹿正直に砂糖を加えるとペットボトルから溢れてしまうので、水を分けるためのカップも用意しておこう。

 スポーツドリンクや経口補水液は、炎天下での必需品になりつつありますが、その都度買うと案外馬鹿にならない出費になります。
 時間があるのであれば、経口補水液は簡単に作れますので、今日はそのレシピをご紹介します。

1.経口補水液の材料

(1)水 500ml(ペットボトル1本)
(2)砂糖(グラニュー糖) 27g
(3)塩 1.5g

2.作り方

(1)の水を50cc別容器に移し、(2)と(3)を入れ、溶けるまで混ぜる。

3.注意点

 作ったものは要冷蔵とし、その日のうちに使い切ること。
 飲む都度作るのが理想。

 このレシピで作ると、市販のスポーツドリンクと経口補水液の中間の濃度のものができます。
 このままだと少し飲みにくいので、レモン果汁やかぼす果汁などを少し加えると飲みやすくなります。

レモンやかぼすだとビタミンC類の補給もできる。フレーバーだけならいろいろできるのでお好みで探してみるのも面白い。地元で旬のメロンの果汁を加えると、とても飲みやすくておいしい。でも、ものすごく甘くなるので注意。

 砂糖の量にびっくりするかもしれませんが、普段飲んでいるスポーツドリンクはこれよりも多い糖分が含まれています。
 ちなみに、ユニセフのレシピだと砂糖が30gになりますので、それで作ってもいいと思います。

 ちなみに、スティックシュガーや軽量スプーンなどがない場合には、ペットボトルの蓋を使うこともできます。
 国産のペットボトルの蓋はJIS規格で作られているものであれば互換性があり、キャップ1杯が約7.5ml入るように作られています。なので、すりきり4杯いれると30ml=30gとなります。フタは濡れていると正しくはかれないので、水気はしっかりと拭き取って使うようにしてくださいね。また、救援物資として送られてきた日本以外のペットボトルではこの限りではないので、それも注意が必要です。

■「ペット防災手帳」のご紹介

米子市作成のペット防災手帳、両面印刷して真ん中で切って貼り合わせると手帳ができる。中のリフィルの追加もできるようになっていてかなりの力作。

 災害が起きたときに起きるペットのさまざまな問題。
 何が起きても飼い主が主体的に行動してペットをどうするのかについての判断をする必要があります。
 家で引き続き面倒を見ることができるのが一番ですが、さまざまな理由から避難所に同行避難したり、知人や獣医さん、ペットホテルなどに世話をお願いすることも起こりえるでしょう。
 その時、そのペットが必要な予防接種を受けているかや避妊処置をしているかどうか、必要な薬や治療中の病気があるかどうかといった情報は、口伝えよりも紙に書いたものを渡した方が確実だと思います。
 要は動物版のパーソナルカードを作ろうという話なのですが、このたび鳥取県の米子市役所さんがそれらを網羅した「ペット防災手帳」の書式を作成し、公開してくれました。
 米子市民向けのものですので、問い合わせ先が米子市役所の担当課になっていたり、表紙に米子市のイメージキャラクターが書かれたりしていますが、内容はとても参考になるものだと思いますので、ペットを飼っている方は一度覗いてみることをお勧めします。
 ちなみに、ペットの写真を貼るページもあって、これは飼い主であることを端的に証明するためのものだそうですが、ここまで突っ込んだペット用の防災手帳は初めてかもなと思いました。

ペット防災手帳を作成しました(米子市役所環境政策課・ペットのページに移動します)

住んでいる家の地震対策を考える

 災害対策のお話をするとき、地震とそれ以外で分けて話をすることが多いのですが、それには理由があります。
 それは「地震はいきなり来る」ことです。
 他の災害では、被害が発生するまでに何らかのはっきりとした予兆があって対応しやすいのですが、地震だけは予兆なしでいきなり大きいのが来ることがあります。
 そのため、地震だけは事前に備えておかないと、「起きたときには決着はついている」状態になります。
 というのは、地震で起きる最も大きな被害は家屋の倒壊で、これは地震とほぼ同時に発生するものだからです。
 地震が起きたときにどのように行動するのかを普段から意識しているのなら、揺れと同時に屋外へ飛び出して難を逃れることもできますが、そういった意識がなかったり、寝ているときなどに地震が起きたら家屋倒壊に巻き込まれてしまうでしょう。
 また、大規模地震の場合に倒壊家屋が多いと避難所が麻痺してしまって路上生活を余儀なくされてしまう場合もありそうです。
 そうならないためには、まず住んでいる建物が倒壊しないことが必要です。家具や機材の地震対策は、建物が倒壊しないという前提で行うものですから、建物が崩れてしまっては建物内の耐震化はあまり意味がないことになってしまいます。
 ただ、建物が地震に耐えうるかどうかは建物自体を点検してみないとわからないものです。
 そこで、建物の耐震診断を受けることをお勧めします。
 まず、お住まいの建物が地震に耐えうるかどうかを判断し、もし耐えられないということであればどこをどこまで耐震化するのかを決める作業が出てきます。
 いざというときにさまざまな対策をしていても、発災時に死んでしまっては準備した意味がありません。
 地震対策、その最初に建物の耐震診断を受けて対策をするところから始めましょう。

詳細は各市役所・役場の担当課までご確認ください。

地震に備えて木造住宅の耐震化をしましょう!(住宅の耐震化補助事業)(益田市建築家のウェブサイトへ移動します)

市町村の耐震診断・耐震改修制度(一般財団法人島根県建築住宅センターのウェブサイトへ移動します)

2021.6.11追記 益田市役所さんではブロック塀の撤去についても補助金を出す場合があるようです。市内で地震対策としてブロック塀の撤去をお考えの方は、一度相談してみてもよいと思います。

熱中症対策の飲み物を考える

 熱中症については先日ざっくりと触れたのですが、その中で熱中症予防にはこまめな水分補給が重要だというのがありました。
 利尿作用のあるカフェインが含まれる、例えば日本茶やコーヒーなどは却って脱水症状を招くので駄目とも書きましたが、ではどんな飲み物がよいのか。
 今回はそれを考えてみたいと思います。
 代表的なものとして、今回は「水」「麦茶」「経口補水液」「スポーツドリンク」の4つを比べてみることにします。

1.水

お水にはいろいろな種類がある。

 水分補給というと、文字通り水を飲むことが最初に浮かぶと思います。
 炎天下で飲む冷えたお水はなんともいえず美味しいですし身体への負荷も少ないのですが、実は水だけ飲み続けると、水を飲んでいるのに脱水症状が起きるという妙なことになってしまいます。
 これは血液などの体液にある塩などのミネラル分が汗や尿と一緒に体外に排泄され、体液が減ったところに水だけ補給することで体液の濃度が下がり、体液の濃度を戻そうとする身体の働きによって水分が排出され、結果として脱水状態になってしまうからです。
 塩分や糖分を一緒に摂取すれば発生しない問題なので、お水と一緒に塩飴や塩分補給用のタブレットなどを食べるとよいでしょう。
 もちろん、食べ過ぎ飲み過ぎにはご注意を。

2.麦茶

麦茶には六条麦茶、二条麦茶、ハトムギ茶などがある。メーカーによって微妙に味が異なるので、お気に入りを見つけるのも楽しい。

 麦茶は夏の飲料の代表選手です。熱中症対策に重要なミネラルがしっかりと含まれていて、熱中症予防の飲み物としては非常に優秀です。
 1リットルの麦茶にひとつまみの塩を加えることで水分が身体に吸収されやすくなります。
 はと麦が原料のものは、成分に利尿作用のあるものが含まれているらしく気をつける必要がありますが、手軽で安く、飲み続けることができる飲料としては最適だと思います。
 一つ気をつけておきたいのが、小麦アレルギーの方。食品表示法における27品目に大麦は入っていないのですが、小麦アレルギーの方の中には麦茶でアレルギー反応が出る方もおられるそうですので、該当する方は気をつけていただきたいと思います。

3.経口補水液

写真は経口補水液として有名な大塚製薬のOS-1。これ以外にもいろいろとある。味付きの方が飲みやすい。

 経口補水液は、元々は医薬品ですが、医療行為を伴わずに脱水症状の改善が期待できることから割とよく使われるようになっています。
 特長は、身体への吸収の早さ。脱水症状の改善のために使われるものですので、身体に吸収しやすいように電解質濃度が高くなるように作られています。
 同じ理由から、スポーツドリンクよりも糖度は低くなっています。わかりやすく書くと塩分多めで糖分控えめということです。
 塩分が多めですから、塩分の摂取制限のある方は飲むときに注意が必要です。また、飲み方や取り使いについてもパッケージに記載があるので、それに従って服用することになります。
 常用するのではなく、脱水症状が感じられる状況で使うというのが正しいと思います。個人的な感覚ですが、これを美味しいときには身体に脱水症状が起きつつあって、そうでないときにはまずくて飲めないというのを体験しています。

4.スポーツドリンク

スポーツドリンクはさまざまなサイズがある。用途に応じて選ぶ方が無難。

 ポカリスエットやアクエリアスなどのスポーツドリンクも身体の水分補給を目的として作られています。
 経口補水液と異なるのは、汗や排尿で失われる塩分だけでなく、運動時に失われる糖質の補給も考えられていること。
 そのため、運動していない状態でスポーツドリンクを摂取し続けると糖分過多になってしまうので気をつけてください。
 また、作られた目的上塩分・糖分がしっかり含まれていますので、それらの摂取制限を受けている人は注意が必要です。
 ちなみに、以前「甘いので水で割って飲む」という話を聞いたことがありますが、身体への吸収効率などが変わってしまううえにおいしくないのでお勧めはしません。

 目安としては、ゆったりとしているときや日常生活程度の運動であれば水や麦茶、炎天下での作業やスポーツをするならスポーツドリンク、脱水症状を感じたら経口補水液といった感じでしょうか。
 その時々に応じて飲み物を変えていけばいいと思います。
 気をつけたいのは、冷えすぎている飲み物は胃腸に負担をかけてしまうということ。
 汗をかいた後に飲む冷たいものはとてもおいしいのですが、胃腸に負担がかかると吸収しにくくなるようですので、冷やしすぎないことも上手な水分摂取のコツといえるでしょう。
 上手に水分を摂取することで、脱水症状を防ぐようにしたいですね。

熱中症対策を考える

 ここ数日暑い日が続いていますが、ここ数年、暑くなってくると熱中症についてさまざまなところで注意が呼びかけられています。
 暑いところで起きる熱中症ですが、似たようなものに熱射病や脱水などがあったりして、筆者自身はどう違うのかいまいちピンときていません。
 そもそも熱中症ってなんでしょうか。
 今回はざっくりと熱中症について調べてみたいと思います。

1.熱中症とは?

 熱中症とは、何らかの理由で体温が上がったことにより、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温調整機能が働かなくなって体温上昇、めまい、けいれん、頭痛など、さまざまな症状の総称です。
 このうち、強い直射日光によって起きるものが日射病、車や部屋の中といった閉ざされた空間が高温になって起きるものを熱射病、汗や尿など体内の水分は出て行くのに適切に水が供給されずに起こるものを脱水症状と言います。
 お年寄りは感覚が鈍いため、自分が熱中症になったことに気づいたときには自分が動けない状態になっていることが多いですし、地面に近く水分の調整が未成熟な子どもも発症しやすいです。
 ようするに、熱中症は「高温多湿な環境に身体が適応できなくなることにより生じるさまざまなトラブルの総称」だと考えればよさそうです。
 ただ、放っておくと重度な後遺症や死亡を招く場合もあるので症状の初期でいかに適切な対応をするかがとても大切です。

2.熱中症が発生しやすい条件

1)気温が摂氏25度以上のとき
2)湿度80%以上の湿度が高いとき
3)直射日光や日差しの照り返しなど日差しが強いとき
4)無風もしくは風が弱いとき
5)暑さ指数が高いとき
 これらの条件が単独だったり重なったりしたとき、体調によって熱中症が発症します。環境省が運用している熱中症警戒アラートは、この熱中症が発生しやすい条件が揃うと発令されますので参考にするといいでしょう。

3.発生する症状

1)めまいや顔のほてり
2)筋肉痛や筋肉のけいれん
3)身体のだるさや吐き気
4)異常な汗(多量または出ない)
5)体温の上昇
6)皮膚の異常
7)呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない、一時的な意識の喪失
8)腹痛
9)水分補給ができない
といった症状があったら、熱中症を疑います。新型コロナウイルス感染症のおかげであちこちに非接触型の体温計が設置されていますので、体温はこまめに確認しておくと安心です。

4.対応方法

 いずれにしても涼しい場所にすぐに移動させます。クーラーの効いている部屋が一番ですが、なければ風通しのよい日影でも構いません。
 可能であれば衣服を脱がして皮膚に水をかけ、うちわなどであおいで身体からの放熱を助けます。
 氷や冷えた保冷剤があるなら、首筋や脇の下、太ももの付け根など、皮膚のそばを大きな血管が走っている場所を冷やして身体の冷却を助けます。
 とにかく体温を下げることを目的として身体を冷やします。
 身体の深部体温が摂氏40度を超えると全身痙攣などが起きて危険な状態になることがありますから、あらゆる手段を使って身体を冷やしてください。
 意識がはっきりしていて飲み物が飲めるなら、冷たいスポーツドリンクや経口補水液を飲むことで、身体の内部から温度を下げることも可能です。
 ただし、意識がなかったり混濁していたり、吐き気を訴えたりしているときには無理に飲ませないでください。
 「3.発生する症状」の(5)~(9)の場合には救急搬送が必要となりますので、身体を冷やす作業をしながら救急車を手配してください。

5.熱中症の予防

 とにかく暑さを避けることです。涼しい服装で、クーラーの効いた部屋で過ごすこと。窓を開けていても熱風が吹き込んでくることもありますので、涼しい環境を意識して作るようにしてください。
 自宅が暑くてどうにもならないときには、図書館などの公的施設に出かけてみるのも手です。
 また、コロナ渦で標準装備になっているマスクは口元に熱が籠もって体温上昇を招く元です。外出時のソーシャルディスタンスを確保できないときを除いて、なるべく外すようにしてください。どうしてもつけないといけない場合には、負荷のかかる運動や作業はしないようにしてください。
 こまめな水分補給も大切です。喉が渇いていなくても、30分~45分程度に一回は水分をとるようにしてください。このとき、利尿作用のあるカフェインを含む飲料、例えばコーヒーやお茶は飲むと利尿作用によって脱水症状を招くこともありますので、できるだけカフェインの入っていない飲み物を取るようにしてください。

 熱中症は気がついたときには一人ではどうにもならない状態になっていることもよくあります。なるべく誰か人のいるところで水分を取りながら暑さをしのぐというのが、一番よいのかもしれませんね。

土砂災害に気をつけよう

 梅雨入りしていますが、びっくりするくらい天気が穏やかです。
 ただ、年間の総雨量はさほど変わっていない様子なので、雨が降るときには大量に短時間で降って帳尻を合わせているような気もします。
 雨が降るときに気をつけないといけないのは、川の氾濫、内水氾濫と土砂災害です。
 このうち、土砂災害はあらかじめ発生しそうな場所に対して「土砂災害警戒区域」や「土砂災害特別警戒区域」と言われる地域指定がされていて、災害が予測されるような場合には早めの避難行動を取るように呼びかけられています。
 俗に言う「イエローゾーン」「レッドゾーン」といわれるものですが、その地域に住んでいる人は意識していても、そこを通勤や通学経路として使っている人達はあまり意識をしていないと思います。
 ただ、土砂災害は時間や相手を選んで発生するものではありませんから、いつ起きても対応が取れるように、状況に対する行動を考えておく必要があります。
 島根県内では、島根県土木部が「マップonしまね」で情報を公開していますので、是非一度確認しておいて欲しいと思います。
 市町村作成のハザードマップにも組み込まれているはずですが、しっかりと確認をしておいて、いざというときに備えておきたいものですね。

マップonしまね」(島根県のウェブサイトへ移動します)
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