【終了しました】「防災とボランティアのつどい」が開催されます。

 令和4年2月6日にオンライン上で内閣府防災担当主催の「令和3年度防災とボランティアのつどい」が開催されます。
 平成19年の能登半島地震や新潟中越沖地震ではたくさんのボランティアが参加しましたが、それと同時に被災地の支援団体の活動の支援も行われました。
 今回は当時を振り返りながら、支援者によってどのような連携や協働が勧められてきたのか、またこれらのボランティア活動についてもお話がされるようです。
 詳細は内閣府防災情報のページ内にある「防災とボランティアのつどい」のアイコンからご確認下さい。

防災ボランティア関係情報(内閣府防災情報のウェブサイトへ移動します)

【終了しました】【お知らせ】外遊びごはんの会を開催します。

 まん延防止措置重点地域の指定を受けている状態で非常にイベント開催の告知がしにくいのですが、2月20日の解除を期待して、以下の内容で外遊びごはんの会を開催します。

開催日時:2022年2月27日、3月6日、3月13日(計3回)10時~15時
開催場所:島根県立万葉公園
参加費:無料
募集人員:益田市内の小学生20名(各回とも。参加は1回でも3回全部でも大丈夫です)
開催内容:広い公園で身体を動かして遊んだり、焚き火体験や自然観察、炊き出し体験&自分で作った昼食を食べます。
用意するもの:着替え、手袋、帽子、マフラーなどの防寒具、靴下、スキーウェアなど濡れても大丈夫な防寒着と履き物、替えのマスク、
注意事項:新型コロナウイルス感染症の蔓延状況によっては、事業内容の変更や中止もあり得ます。
また、危険を感じる方や100%の安全を期待する方はは参加をご遠慮下さい。
当日の気象条件によっては中止の判断をすることがあります。午前8時時点で開催を判断します。
申込方法:メール。表題を「外遊びごはんの会参加希望」とし、参加者の氏名、年齢、性別、アレルギーの有無及び対象、保護者氏名と連絡先電話番号を記載の上、当研究所のメールアドレスにご応募ください。
先着順とします。
なお、詳細につきましては当研究所事務局までお問い合わせ下さい。

災害時伝言ダイヤルを試して見よう

 災害時伝言ダイヤルは、災害時に指定した電話番号に対して伝言を残すことのできるサービスです。
 災害時伝言ダイヤルを利用するポイントは、家族や親戚で電話番号を一つ指定しておくことなのですが、これができていると非常に使い勝手のいい伝言ダイヤルです。
 このサービス、毎月1日と15日に通常時には訓練用に解放されていることをご存じですか。
 利用手順など、詳しくは「災害用伝言ダイヤル(171)」をご確認下さい。
 明日は2月1日。もしまだ試したことがないのであれば、一度試してみてはいかがでしょうか。

災害用伝言ダイヤル(171)(NTT西日本のウェブサイトへ移動します)

地震が起きたら何をする?

地震がきたら・・・?

研修会で筆者がよく参加者の方にする質問です。
「火を消す」「扉を開ける」「外へ逃げる」「机の下に入る」などなど、さまざまな答えが返ってきます。
筆者なりの答えを書くと「まずは身を守れ」となります。
何をするにしても、その行動の基本は身を守ることにあります。
身を守るというのは、「死なない」「怪我しない」ということなのですが、これは地震のときにあなたがいる環境と状況によって答えが変わります。
例えば、だだっぴろい広場の真ん中にいるなら、しゃがむだけでいいでしょうし、古くて耐震補強されていない建物なら、まずはそこから逃げ出すことが正解になります。
吊り天井の建物なら、化粧板の落下で怪我しないために机の下に入ることが重要ですし、割れそうな窓のそばなら、すぐにその場から離れなければ危険です。
最適解はあなたがいる環境と状況によって正解にも不正解にもなりますから、常に自分が居る環境でどのような事故が起きそうなのかを考えた上でとりべき行動を決めておくことになります。
この作業、最初はものすごく頭を使います。面倒くさいと思うことも非常に多いと思います。
ただ、慣れてくると場所を見るだけで「地震が起きたらこうしよう」という自分の行動が自然に決められるようになります。
また、よほどあちこちを点々とする人でない限りは、普段行く場所というのは驚くほどたくさんはありません。
目をならして取るべき行動を決めておく。それだけでも身を守れる可能性は格段にあがります。
地震が来たら「机の下」、ではなく、地震が来たら「身を守る」。
そんな風に覚えておいてくださいね。

防災と減災という言葉

 あなたやお住まいの地域、職場等が目指している災害対策は「防災」ですか「減災」ですか。
 防災と書くと、文字通り「災いを防ぐ」ということで、災害を防ぐためにさまざまなハード面、ソフト面の整備をし続ける必要がありますが、それができるのかというと、無理だろうなという気がしています。
 現に国や地方自治体が作成した砂防堰堤などの防災施設では、定期的に施設に溜まった土砂を取り除く必要がありますが、数が多いのと維持費が少ないことから遅々として作業は進んでいません。
 では、最近使われるようになった「減災」はどうかというと、「災いを減らす」という考え方なので、最終的に災害から受ける被害が可能な限り少なくなればいいということになり、できる範囲で対策すればいいことになります。
 例えば、防災というとそもそもその地域に災害が起きないようにしないといけませんが、減災となると、カバンにようかんを一つ忍ばせておくだけでも、それが非常食となって減災の一つとなります。
 言葉遊びの世界になりますが、自分がやっている災害対策は防災なのか減災なのかを考えながらやってみると、意外と楽しめるかもしれません。
 ちなみに、当研究所は石西防災研究所といいますが、やっている活動内容は減災を基本とした考え方で活動をしています。
 ではなぜ減災研究所ではないのかというと、これは言葉の知名度の問題です。
 石西防災研究所というと災害対策をやっているところなのかと殆どの人が理解してくれますが、石西減災研究所と書くと、具体的に何をしているのかを聞かれることがかなり出てくると思っています。
 名は体を表すではありませんが、看板で何をしているのかを理解してもらわないといけないと考えていますので、今後とも減災活動をする防災研究所という看板で活動をしていくと思います。

専門家ってなんだろう

 災害が起きた後、または起きそうな雰囲気があると、その災害に関して語る「専門家」が必ず登場します。
 最近であれば、首都直下地震や南海トラフ地震などが、週刊誌のネタがないときなどによく出てきますが、ご存じの通り、この専門家の言うことのうち、「いつ」「どんな規模で」といった部分については、当たらないなと思われる方も多いと思います。
 実際のところ、専門家はその災害については何でも知っているかのような気がしますが、一般の方と比べてそんなに違いがあるわけではありません。
 起きたことをあとから検証してその時何が起きていたのかを検証することが専門家の仕事で、過去に起こった災害については非常に詳しいのですが、現在進行形の災害を予測したり、これから起きるだろう災害のことを正確に予測できる人はまずいないと考えて下さい。
 例えば、進路予測がある程度可能な台風でも、予測精度はずいぶんと高くなっていますが、100%当たるというわけではありません。
 気象庁といえば天気の専門家が揃っていて、その上で予測には高性能なスーパーコンピュータまで投入しているのに、外れてしまうこともある。
 規模や針路が予測できる台風ですらそんな状況だと考えれば、これから起こる災害を予測すると言うことがどれくらい難しいのかがわかるのではないでしょうか。
 また、専門家という肩書きは楽観的な予測はまずしません。専門家が大丈夫といって大丈夫でなかった場合には、マスメディアなどにさんざん叩かれて専門家としての経歴が終わってしまうからです。
 「想定される最悪の場合」という言い回しで説明をしている専門家の言葉を聞いたことがある方は多いのではないのでしょうか。
 災害を研究している専門家でもそんな感じなのですから、何をしているのかよくわからない肩書きの専門家もどきがとんでもない想定でとんでもない話をするのも仕方の無いことなのかもしれません。
 重ねて言いますが、専門家の仕事は起きた災害を検証し、そのとき何が起きていたのかを明らかにすることです。
 現場で何が起きていて、どのような手を打てば最適解なのかが分かっている人ではないということを理解した上で、発表されるコメントを確認することをお勧めします。

日持ちする野菜を常備する

 災害にもいろいろとありますが、常に非常食が必要な状況になるのかというと、実はそうでもありません。
 お住まいの建物に被害がなければ、住む場所に戻ることができますし、そうすれば家庭の備蓄があるわけですから、無理に非常食を1週間分準備しなくてもいいという考え方もできます。
 普段からご家庭で料理するのであれば、おうちにはさまざまな食材があると思いますので、それらを調理すれば数日間は普段と何ら変わらない食事を摂ることも可能です。
冷蔵庫が無事であれば、中の食材は冷蔵、冷凍の順番で消費することで食材を無駄にせずにすみますし、近くに自分の耕作している畑でもあれば、そこから野菜を持ってくれば備蓄としては充分です。
 そんな中で、ちょっとだけ意識しておくといいのが、保存のきく野菜を普段使いすることです。
 例えばじゃがいもやさつまいも、タマネギ、キャベツや白菜も上手に処理すると結構長期に保存することができます。
 そういった野菜を備蓄することと、それらを使った料理を普段から食べることで、いざというときにも野菜不足を防ぐことができます。
 また、干し大根や干ししいたけといった乾物も非常に有効です。
 非常食にしても、被災者向けの配給食にしても、野菜はかなり不足しています。
 それらを補うために、野菜ジュースなども有効なのですが、こういった保存しやすい野菜も活用しておくとバリエーションが増えて野菜不足も補えます。
 普段使わないものは非常時にはまず使うことはできませんので、普段の生活のなかでそういったお野菜を取り入れて、上手に暮らしていきたいですね。

非常食は賞味期限をずらして買っていく

非常食の代名詞「アルファ米」あると便利だが他のものでもなんとかなる。

 災害用備蓄品としてよく出てくる水と非常食ですが、これを一気に買いそろえると後々一斉に賞味期限が切れてしまうと言う大問題が起こります。
 一日程度の備蓄量なら消費もできますが、これが政府推奨の1週間分などということになると、結構大変なことになり、数年に一度、非常食しか食べられない週というのが発生してげんなりしたりします。
 ではどんな風にそれを躱すかというと、賞味期限をずらすことをお勧めします。
 例えば、一度に揃えるのは経費も馬鹿になりませんので、1年に1度1~2日分を購入するようにしていくと、更新時期がずれていって非常に助かります。
 また、消費期限の異なる非常食を組み合わせるのも手です。賞味期限が5年のアルファ米と賞味期限が半年程度のインスタントラーメン、そして賞味期限が1年程度のレトルト食品を組み合わせておくと、メニューが増える上に期限切れ間近の非常食試食週間を避けることもできると思います。
 あとは、わざと消費期限の短いものを買うという方法もあります。非常食の賞味期限は製造から5年程度のものが多いのですが、製造から半年も過ぎると不良在庫になっている場合があります。
 これらは期限が短いことから、それを承知の上であれば通常のものよりも安く売られることが多いので、そういったものを買えば,単価を抑えた上で期限をずらすことも可能です。
 ちなみに水も同じように普通の水と長期保存が可能な備蓄水を組み合わせることで一斉にくる期限切れを防ぐことができます。
 非常食は賞味期限が切れてもある程度食べることはできますが、せっかく準備するのですから、備蓄の一部の賞味期限を毎年くるようにしておくことで、非常食の点検をすることもできますので、ローテーションという視点からも、賞味期限をずらしておくといいのではないでしょうか。

災害と常備薬

 新型コロナウイルス感染症がかなり流行っているようですが、この感染症にかかると、現在は無自覚・無症状でも最低10日間の自宅待機が必要となります。
 当然のことながら、外出はできないわけで、そうなると日常生活で薬を必要としている人は死活問題となります。
 医療機関や薬局との連携がうまく取れていればいいのですが、現在の様子から見ると、しばらくは今までの想定よりも長め、10日から15日前後の薬の余裕が必要と考えた方がよさそうです。
 ただ、基本的に薬というのは手元に在庫があるようには処方されません。
 薬を手元に残すためには、かかりつけ医と相談して事情を説明し、一度多めに処方してもらうことです。
 あとは通常通り処方してもらえば、手元には多めに処方してもらった分だけ薬が残っていることになります。
 いくつかそういった取り扱いが難しい薬もあるようですが、あなた自身の健康状態を維持するために、常備薬が必要な方は備えておいてはいかがでしょうか。

津波あれこれ

 先日太平洋のトンガで火山の大爆発があり、日本にも津波が到達しました。
 気象庁では最初は津波の恐れがないとしていたものの、後に津波警報及び注意報を太平洋沿岸から南西諸島にかけて発令しました。
 未確定ながら、これは噴火が原因の大気の震動による衝撃波、空振と呼ぶそうですが、この衝撃波によるものだとも言われています。(詳しく知りたい方はリンク先のウェザーニュースをご確認下さい。)
 そして、普通の津波と異なり原因が大気の衝撃波のため、速度は速く、そして世界中のどこででも津波が起こりうるやっかいな代物なので、潮位が上昇してから慌てて津波警報が発令されても仕方が無いと言えるでしょう。
 ところで、この津波、大波と高潮とはどのように異なるのでしょうか。
 今回は津波について再確認してみたいと思います。

1.津波とはなにか

 津波は英語でも「TUNAMI」と呼ばれていて、呼称としては日本語の津波がそのまま国際標準として使われています。
 ごくまれに隕石落下や、今回のトンガ火山の噴火による空振のような場合もありますが、津波は基本的には地震や火山などが原因で起きる海底や海岸地形の急激な隆起や陥没によって生じた大規模な海水の塊が原因となった場所から広がっていき、地上に被害を与えるものです。
 水面表層部が風などによって大きな波となる大波と異なり、海水の表層部から深層部にかけて一気に動くため、とても大きな水の塊が押し寄せることになります。

2.津波の特性
津波は海水が大きく移動するもので、水深が深いところでは波の移動速度は速いものの波高はそこまで高くはなりません。これが水深の浅い沿岸部に達すると、今度は波の速度は遅くなり、波高は一気に高くなります。
波というか大きな水の塊が何回も押し寄せてきますので、一度やり過ごしたからと言って油断は禁物です。第一波よりもそのあとの方が大きなものと言うことも多いです。
参考までに、東日本大震災時の津波の動きを空から追ったものをリンクしておきます。

東北地方太平洋沖地震による津波(岩手県久慈市上空)(youtube八戸市広報チャンネルに移動します)

2.津波と大波と高潮の違い

発生する原因がそれぞれ異なります。
津波の起きる原因は1のとおりですが、大波は台風など気圧が下がり、強風などで水面の表面で起きる現象で、高潮はやはり気圧の低下によって水位が上昇し、沿岸部が水没する状態をいいます。

3.津波の警報基準

 津波の警報基準は次の表のとおりになります。


 ただ、地震が原因で発生した津波については、予測される津波の高さでは無く、感覚的な「大きい」や「巨大」といった言葉が使われます。
 これは東日本大震災時に津波の高さを聞いた人達が避難せず、大きな人的被害を出したことから変更されました。

4.津波に関する注意報や警報が出たらどうするか

 取りあえず高い場所へ避難しましょう。津波は波と異なり海水全体が押し寄せてきますので、数十センチのものでも波とは比較にならないほどの力を持っています。
 物見高く堤防などで見ていると、もし飲まれたらまず助からないと思って下さい。
 津波が来るとわかったら、可能な限り高い場所へ移動します。海岸部から離れたとしても、海岸部とあまり変わらない高さの場合津波は押し寄せてきてあまり意味がありません。
 とにかく高手へ逃げて下さい。
 そして、津波警報や津波注意報が解除になるまでは高手で避難を継続します。
 津波は一度だけでは収まらず、何回も続けて押し寄せてきますので、安全が確認されるまでは油断しないようにしてください。

 滅多に起きないと思われていた津波ですが、最近は火山や地震の頻発により津波が発生することも増えてきています。
 もしも沿岸部で津波発生を耳にしたら、何を置いてもまずは高いところへ避難することを忘れないようにお願いします。