土砂災害に気をつける

これから梅雨を迎え、雨に対する対策を準備しておくことをお勧めします。
雨への対策は大きく分けると二つ。
一つは水で、もう一つは土砂になります。
水は直接的に河川氾濫や内水氾濫が起きて水害となりますが、雨が降ることで地盤が緩み、山や崖が崩れてきたり、動いたりする土砂災害も起きることがありますから、対策をしておかなければいけません。
とはいえ、土砂災害は水害以上にどのタイミングで発生するのかが読みにくいものです。
ハザードマップを見てもらい、土砂災害が起きそうな場所に入っている場合には、普段から対策をしっかりと考えておく必要があります。
土砂災害の前兆となるような出来事をまとめたものを少し手を加えてみましたので、それをみてご自身の土砂災害への備えを万全にしておいてほしいと思います。

被災したら、後片付けを始める前に

悲哀判定
被災状況判定は人力なので、かなり時間がかかります。

 さまざまな災害で被災すると、できるだけ早く日常生活を復旧する必要がありますので、可能な限り早く片付けを始めようと考えるものです。
 ただ、その前にやっておいて欲しい事が一つあります。
 それは、被災状況の写真をしっかりと撮っておくということです。
 被災した家屋やその他被災したあらゆるものを写真に撮影しておいてください。
 それも、いろいろな角度から撮っておくこと。そして、巻き尺など数値のわかるものや比較対象となるものを一緒に撮しておくことです。
 これらの被災写真は、被災後に必要となる罹災証明書の作成に非常に役に立ちます。被災地域によっては、写真があれば現地調査不要で罹災証明書が発行される事もあり、いろいろな角度からの写真があれば、現地調査の代わりをしてくれるのです。
 基本的に罹災証明書の発行は現地調査の後でされるのですが、人がやる都合上、どうしても時間がかかります。
 そのため、必要なときに罹災証明書が手元に無いという事態も考えられます。
 また、家財保険や火災保険の災害特約などを請求する場合にも、写真がしっかりと撮られていればそれだけで手続きが開始できる場合があり、迅速な保険金の支払いにも繋げることができます。
 近くや遠くや角度を変えてなど、写真を撮る手間はありますが、最近ではデジタルなので場所も現像代もかかりませんから、こんなものまでといった感じの写真まで撮っておくといいと思います。
 被災したときの写真は、あなたの復旧の手助けをしてくれます。可能な限りたくさんの写真を撮って、それから復旧作業にかかるようにしてくださいね。
 余談ですが、罹災証明書の申請手続きや保険請求の手続きは難しくありません。書類の作成については、行政や保険会社に確認すればきちんと教えてくれます。
 せっかくの保険金や見舞金が奪われてしまうこともありますので、間違っても飛び込みの代行業者などに任せないようにしてください。

【やってみた】海水から塩を作ってみた

 先日海辺で外あそびごはんの会を開催しましたが、そのときの大きなテーマの一つが「海水から塩を作る」というものでした。
 人の生活に欠かせない塩を作るのにはさまざまな方法がありますが、どれもかなり大規模で簡単に塩が作れるような感じがしません。
 でも、海水自体は「塩が溶けている水」なわけですから、火に掛けて水を蒸発させてやれば塩は作れるはず。
 というわけで、当日参加してくれた子ども達と一緒に塩を作ってみる事にしました。

ひしゃくで上澄みを掬うと砂が入りにくい

 まず最初に、生活排水の入りにくい海岸で海水を汲んできます。

鉄鍋一杯の海水で塩を作ってみます

 それを、鉄鍋に入れて、その鉄鍋を火に掛けます。

天気がよかったので、火のそばはとても暑かったです。人肌に塩ができるくらいでした。

 ひたすら火に掛けていると、1時間半を過ぎた頃、一気に沸騰しました。

飽和状態を超えると、一気に水分の蒸発が始まるようです。

 それが治まると、鍋の底には白っぽいものが残りました。

水分が全部飛んだ状態。きのこみたいにも見える。

 削ってみると、塩っぽいです。

箸でつつくとホロホロと崩れて粒子になりました。塩です。

 食べてみたら、塩辛いのですが、後味すっきりのおいしい塩ができました。
 当日はお昼ごはんに火を焚いていたかまどの中でズッキーニを焼いていたので、それにつけてみたり、農家さんからいただいた野菜と切り干し大根で作った野菜スープに加えて味の変化を楽しんだりしていました。
 しまいには、塩だけなめている子も出てきて、今回は大成功だったかなと思います。
 ただ、小さな袋1つの塩を作るのに1時間半以上煮詰めていくのは、根気と燃料がかなり必要です。
 塩田式や流下式など、ちょっと手間はかかりますが、燃料代がかからない作り方が普及した理由がよくわかりました。
 思ったよりも簡単にできますので、今年の海あそびで試してみるのも面白いかもしれませんよ。
 ちなみに、もしやってみるのであれば、鍋はアルミ製以外のものを使うようにしてください。アルミだと、塩を作る過程で鍋がかなり傷んでしまいますので。

やさしい日本語を使えますか?

 災害に関する用語は結構難しい言葉が多くて、表現としては正しい事を言っているのですが、意味が伝わらなくて結局よくわからないといった事態になっていることが多いです。
 きちんと情報が伝わらなければ正しい判断や行動ができませんから、なるべくわかりやすいような言い回しをするのですが、そうすると今度は「その表現では正しくない」というご意見を頂戴したりします。
 ただ、災害時には「正しい表現」であることよりも、「現在の状況」が理解してもらえることの方がずっとずっと大切だと思っています。
 そのために上手な言い換えを日々試行錯誤しているのですが、とりあえず誰にでも理解できそうな言い回しとして「やさしい日本語」というのがあります。
 元々は日本に在留している日本語が充分には使えない人に対して情報を伝えるための言い換えなのですが、日本語が充分に使えない人に情報が伝わると言うことは、日本語が使える人にも意味は通じるはずです。
 情報はきちんと伝わって初めてその効果を発揮します。
 さまざまな言い換えがありますが、正確で無くても、それが何を伝えたいのかが理解できるように、お暇な時間にでも難しい言い回しをやさしく伝える「やさしい日本語」の言い換え練習をしてみると、いざというとき、役に立つかもしれません。
 少なくとも、避難所を運営する人やさまざまな災害復旧ボランティアをしようと考えている人は、この技術を身につけておくといいと思いますよ。

在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン(文化庁のウェブサイトへ移動します)

【活動報告】外あそびごはんの会を開催しました。

天気の良い海辺はテンションが上がります。

5月29日、益田市喜阿弥町のデルマーレキアーミで外あそびごはんの会inデルマーレキアーミを開催しました。
今回のテーマは塩づくり。実際に海水を汲んで煮て最終的に本当に塩ができるのかどうかを試しました。

 そして、かなりたくさんいただくことのできた農家さん差し入れのお野菜を使った具だくさんスープとポリ袋を使ったもみもみ料理、あとはアルファ米と水戻ししたカップ焼きそばを昼食として食べました。
午後は日差しが強かったのでのんびりと過ごし、喜阿弥海岸で少しだけビーチコーミングし、缶切りを使ってフルーツ缶を空けておやつでみんなで食べました。
日差しは強かったですが海が穏やかで、参加者も少なかったのでゆったりまったりと開催する事ができました。
今回会場を貸して下さったデルマーレキアーミ様は普段は貸別荘やイベントをされている施設です。
街からは少し離れていますが、海のそば、風光明媚な場所にありますので、益田での宿泊や合宿、ちょっとしたイベントなどに利用してみてはいかがでしょうか。
参加してくれた子ども達、お野菜を差し入れて下さった農家の皆様、いつも助けてくれるスタッフやお手伝いの皆様にこころからお礼申し上げます。

地震とピンポン

 最近環太平洋地域で大きな地震が頻発しています。
 その動きを見ていて感じるのが、まるでピンポンだなということ。
 卓球ではなくピンポンです。
 強い地震が起きた場所の向かい側や左右隣の離れた場所で次の地震が起きる。
 そしてたまに火山がどんと噴火する。
 もしこれが法則性を持ったものなら、専門に研究している人達がとっくの昔に見つけているでしょうから、あくまでも筆者の感覚としての話です。
 もともと地震が起きている環太平洋地域は造山帯なのでどこかしらで地震が起きているのは当たり前な話ではあるのですが、このピンポンの球が当たらない事を願うばかりです。

【活動報告】活動見本市に出展しました

イベント開始前のブースの様子。本番中は必死で写真が撮れませんでした。

 2022年5月27日に浜田市のいわみーるで開催された”人生100年時代”生きがいやりがい活動見本市に出展しました。
 意欲のある高齢者の方が学習しているくにびき学園西部校の主催で、石見地方で活動しているさまざまな団体の活動内容について受講生や卒業生の方などにお話をするという企画でした。
 当日は総勢19名の方にお話を聞いていただく事ができ、短い時間でしたが災害ボランティアについてのお話をしました。
 災害ボランティアはやろうという気持ちのある方には必ずなにがしかの仕事はあります。自分ができる事を見つけて上手にそれをボランティアセンターに伝える事で、ボランティアセンターに来るさまざまな仕事を手伝う事ができます。
 自分の強みを見つけて、ボランティアだけでなく日々の生活にも活かしてもらえるといいなと思いながら行事を終えました。
 時間管理がうまくいかなくてお話が最後までいかないこともありましたが、こういった機会に見ず知らずの人に当研究所の活動を知ってもらう事も大切なのかなと思っています。
 お声がけいただきました島根県社会福祉協議会石見支所の担当様、そして当日お話を聞いてくれた参加者の皆様にお礼申し上げます。

避難は自分で決めること

 大雨や台風など予測できる災害では、災害が起きた後、高齢者避難や避難指示の発表のタイミングについてマスメディアが賑やかになります。
 大抵の場合、該当する行政機関が仕事をしていないと叩かれるのですが、本当にそれでいいのかなと思う事があります。
 確かに法律上は地方自治体が避難情報を発表する事になっているのですが、だからといって全てその判断に従わないといけないと考えると話がおかしくなってきます。
 高齢者避難や避難指示が発表された地区の中であっても、発令前に避難しなければ危険な場所と、発令されてもまったく影響のない場所が出てきます。
 避難指示は地区ごとに発表されますが、あくまでも面であって、各自の家や職場といった点で判断しているわけではないのです。
 発災後に避難指示の発令が遅いといったマスコミの風潮がよく見られますが、避難するかどうかを決めるのは、行政では無くてあくまでも本人です。
 本人が適切に自分で判断して自分で避難を開始する、または立てこもる準備をする。
 そういった自分の命を守る部分の責任は、行政では無く当事者である各個人にあると思っています。もちろん、年齢などで自分で判断するのは難しい人もいるとは思いますが、それでも決めるのは自分であってほしいと思います。
 自分の大切な命を人任せにしない。命を守るのはあくまでも自分自身。
 何十年も安全は自分以外の誰かが提供してくれていた日本ですが、これだけ災害が頻発し、行政機関が人減らしで弱体化してしまうと今までのようなわけにはいきません。
 そろそろ自分で自分の安全を確保する時代になってきているのではないかと思います。

【活動報告】第1回高津小学校防災クラブを開催しました

去年よりも人数が増えてかなり賑やか

去る5月25日に益田市立高津小学校で令和4年度の第1回防災クラブを開催しました。
今年度は約20名の児童と一緒に防災について学習していきます。
今回は、手始めに地震について一緒に考えてみました。
普段の授業でやっている学習が反映しているのか、いろいろな意見を出してくれて非常に面白かったです。
地震のときには机の下に入るという子ども達に、なぜ入るのかを聞いたところ、「頭を守るため」という答えが返ってきて、きちんと考えて行動しているのだなと頼もしく感じました。


最後には、台車に学習机を載せたぐらぐらくん1号で実際に横揺れの中でどうやって机を支えるかという体験をしてみてもらいました。
これから1年間、一緒に活動をしていくわけですが、いざというとき、少しでも一緒に学習する子ども達が自分で判断し、自分で自分の命を守る事ができるようになってほしいと思っています。
参加してくれた子ども達、担当の先生、そして支援に入ってくれた当研究所の会員の方に、厚くお礼申し上げます。

スズメバチの巣を駆除してみた

 スズメバチがあちこちで巣をかける時期になりました。
 ちょっと前から、筆者の家の軒下でもオオスズメバチを見かけるようになってはいたのですが、気がついたら大きな女王バチが巣作りを始めていました。

梁の間、目立たないところに巣を作っている女王バチ。

 このまま放っておくと、大きな巣ができて何をするにも支障が出てくるので、完成前に巣の撤去を行う事にしました。
幸いに、まだ作り始めたばかりで敵は女王バチ一匹。油断は禁物ですが、対処は難しくなさそうです。
筆者は対スズメバチ用の殺虫剤を用意したのですが、相方が持ってきたのは一本の棒。
何を始めるのかと思ったら、女王バチが巣から離れたのを見るや、一撃で巣を破壊してたたき落としてしまいました。

巣が破壊された瞬間。残っている側に見える白いものが卵?

 壊れた巣からは、卵のようなものがちらほら。
 相方は念入りに残留性のある網戸用の虫除けを巣の後に吹き、一件落着となりましたが、早期発見ができると駆除は非常に楽になるので、常日頃からの注意が必要なのだなと再認識しました。

虫除けスプレーを念入りに吹く。家の周りに巣をかけないなら、殺す必要はないとは筆者の相方の弁。

 その後数日経ちますが、巣を壊された女王バチが巣の建設を再開する事も、周辺にいる人間に復讐する事もなく、今のところは平穏に過ごせています。